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— 山口義宏@インサイトフォース (@blogucci) 2018年10月17日
今回は、「マーケティングの仕事と年収のリアル」を読んで、特に気になったポイントについて感想をまとめてみたいと思います。
①日本のマーケターが抱えるキャリアの問題
社内にロールモデルがいない
自分自身も身につまされてきた問題です。
特にスタートアップなどの場合は、社内でひとりマーケターになってしまうため、余計にキャリアに悩むことになってしまいます。
※最近だと、各社マーケターが集まってノウハウを共有するようなコミュニティもありますので、外部にロールモデルを探す道もあります。
マーケティングが軽視されがち
これまで会社をひっぱって来て、出世をしてきた経営層に要因があります。
日本の大企業のみならず中小ベンチャー企業でもこのケースは十分あると思います。
当時は競合がたまたま少なかったこと、営業力でこれまで稼げてしまったことで、
自社でマーケティングに取り組もうと思わなかったり、マーケティングをすぐに売上につなげる魔法の杖か何かだと錯覚するケースです。
上層部との期待値コントロールに失敗してしまったせいで、いつまで立っても成果を認められず、昇格のチャンスを逃してしまうことになります。
年収が頭打ちになる
製品やサービスのマーケティングを考えるのは好きでも、キャリアにマーケティング思考を持ち込むのが下手なマーケターが多いという問題です。
いかに高く自分を売るかということに関して、頭を働かせる機会がなかったばかりに、スキルに比例して年収が伸びなくなってしまうという問題です。
30代を迎えて、中堅層(年収500万円〜600万円)になったマーケターが直面する問題だそうで、若手マーケターの多くが不安に思っていることではないでしょうか。
②支援会社VS事業会社
一つの手法を突き詰める広告代理店などのマーケティング支援会社か、
広告主側として総合的に施策を組み立てていく事業会社か。
マーケターとしてのキャリアを築いていくために、今どちらに所属すべきかというのは悩ましいところです。
参考:【実体験】スタートアップに新卒で就職する是非について考えてみた(マーケ編)
ただ、マーケターとしてのキャリアを歩み始めた段階では、専門家としてのポジションを築くために一つのスキルを習得することが先決だと本書にもあった通り、
個人の経験と照らし合わせても、ファーストキャリアでは支援会社が良いのではないかと思っています。
③キャリアのゴールを見据える(CMOかスペシャリストか)
本書では、見習いからスペシャリスト、果ては経営者まで、マーケターは6つのフェーズに分けられ、
そして最終フェーズとしてCMOを経由した経営者か、スペシャリストとして業界のスタープレイヤーになるのかという二つの道が主に示されています。
※複数の領域をかけ合わせたキャリアなど、その他の道も紹介されています。
うまく収入を上げていくためには、アラサー前後にはどの方向性でいくのか戦略立てて意思決定をしていかなければならないそうです。
若手の段階でこれを決めるのはなかなか難しいところですね。
④「会社に収入アップを期待しない」という道
本書では会社という組織の中でどう成果を出し、評価を高めて、年収を上げていくかということにフォーカスして話が進んでいきます。
一方で、読み進めるうちになんとなく違和感を感じたマーケターもいるのではないでしょうか。
本書でも言われていましたが、ここで描かれていることは、「最後まで雇われること」を前提にした一つのキャリアの描き方にすぎません。
副業や兼業が推奨される今の時代であれば、マーケター自身が複数の収入源を持ち、トータルで年収をアップさせることも頭に入れておくと良いでしょう。
こちらのほうが、精神的にも健全でいられるような気もしています。
参考:【リスク無し】「本当のマーケティング」を学ぶための最適な起業方法とは?