この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。
駆け出しマーケティング担当者

実践で使えるブランディングが学べる本ってないのかな?
本記事は上記のようなブランディングの実践に悩むマーケティング担当者に向けています。
中小ベンチャー企業のように、潤沢な予算を持たない企業でも実践できる、ブランディングの指南書をまとめました。
筆者もWeb企業のマーケターとして、プロダクトのブランディングプロジェクトを現場担当として経験しました。
当時は、ブランディングについて専門的な知識を有している訳ではありませんでしたので、書籍やイベントへの出席を通じて、役立つ情報を探していきました。
幸い良い書籍と出会えたおかげで、ブランディングも成果を残すことができました。
実際に問い合わせ顧客の質が上がり、受注単価が約2倍になりました。
その過程でマーケティング関連の書籍を読み漁って見つけた、初心者向けで成果に繋げられるブランディング本をおすすめします。
1章:ブランディングの本質的と実践が分かる本
デジタル時代の基礎知識ブランディング
「顧客体験を一貫して提供することが、顧客の中に形の無いブランド資産を形成する」というブランディングの本質的な考え方が学べる一冊です。
特徴として、SNSなど、現代のマーケティング手法の文脈に沿って、ブランディングをわかりやすく学ぶ事ができます。
よくある企業ブランディングの解説書とは異なり、マス広告など大規模な投資を前提としていません。
予算をかけられない中小ベンチャー企業でも実践できる内容となっています。
参考:デジタル時代の基礎知識『ブランディング』【おすすめ書籍を紹介】
ブランド論—無形の差別化を作る20の基本原則
ブランディングの大家と呼ばれるデイビッド・アーカー氏の著書です。
ビジネス書の中でも、かっちりした本格的な内容で読みづらいので少しハードルが高いのがポイントです。
ブランディングに関連する本を一冊だけ選ぶことができるなら、この本と言えるほど王道的な内容です。
経営者のウェブブランディングの教科書
こちらも中小企業向けに実践しやすい企業ブランディングの手法が紹介されている書籍です。
主に自社サイトとオウンドメディア(自社で運営するブログやメディア)を組み合わせたWebブランディングにフォーカスされているのがポイントです。
費用を抑えた効果的なブランディング施策について解説されています。
ブランディング22の法則
こちらも1990年台に発売され、今でも読みつがれている名著として知られている一冊です。
抽象度が高く、ブランディングの本質をついた22の法則は、 デジタルマーケティングが全盛の現在でも通用する内容になっています。
2章:ブランディングとデザインの関係がわかる本
RED ヒトラーのデザイン
デザインに深い造詣を持っていたナチス政権のブランディング戦略を知ることができる一冊です。
あまりにも有名なナチスのシンボルマークを始めとした制服やポスターなどのクリエイティブのみならず、 建築物や党大会など負の歴史の中に隠されたヒトラーデザインのブランド戦略が垣間見えます。
売れるデザインのしくみ: トーン・アンド・マナーで魅せるブランドデザイン
マーケティングなど非デザイナーのビジネス的な視点から、 どのようにデザインを駆使すべきかが指南されています。
デザイナーに業務を丸投げする体制から変革を目指す企業のマーケティング担当者におすすめの一冊です。
誰のためのデザイン
ユーザーの行動心理学をベースとしたUI/UXに関連したデザイン思考を学ぶことができる名著です。
やはり名著と呼ばれる書籍はハズレがありません。
3章:ブランディングを事例から学べる本
ビジネスフォーパンクス
クラフトビールで世界的な成功を収めたブリュードック社の成功ストーリーが書籍化。
パンクな文体にクセがありますが、全体を通して平易で読みやすい一冊です。
スタートアップのブランディングに対する捉え方や一貫した施策は、マーケティング担当者にとって参考になるポイントが多く散りばめられています。
ザッポスの奇跡
靴の通販という前代未聞のビジネスモデルを構築したザッポスの事例を知ることが出来る一冊です。
ザッポスの強みである「顧客満足」の視点から顧客とのタッチポイントを一つ一つ設計していくことで、リピーターとなってくれるファンを生み出すスタイルを学ぶことができます。
カスタマーサクセスを通じてブランド資産を築いていく事例として有効です。
MUJI式 世界で愛されるマーケティング
「普遍を追う」という難題とも言えるブランドコンセプトに挑戦しながら今も確固たる地位を築いている無印良品のマーケティング戦略が解説されている一冊です。
詳細はこちらの記事でも解説しております。
参考:【書評】『無印良品MUJI式世界で愛されるマーケティング』に学ぶ「特徴のない」ブランド戦略とは?