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ビジネスマンのよくあるお悩み

メンタルやモチベーションが下がって仕事にならないことがある。
なんとなく自分は人間関係で損している気がする。。
結論から言うと、上記のような仕事にまつわるお悩みの多くは、「認知の歪み」という偏った物事のとらえ方が原因です。
こうしたメンタルの問題は、「認知の歪み」の存在を認識して、客観的に自分と周囲を見渡すことができると解決します。
そもそも「認知の歪み」とは?
人間にはあらかじめ組み込まれたバグがあります。それを「認知の歪み」と言います。多分どこかでみたことのある景色ばかりなはず。まずは、自分が歪まないなんていう幻想を捨てることです。みんな歪む。だけど、それを認識できる人間が不確実性の時代においてリーダーシップを持てる。 pic.twitter.com/lS0oxoNgPX
— 広木 大地/ エンジニアリング組織論への招待 (@hiroki_daichi) 2018年9月30日
人間にはあらかじめ組み込まれたバグがあります。それを「認知の歪み」と言います。多分どこかでみたことのある景色ばかりなはず。まずは、自分が歪まないなんていう幻想を捨てることです。みんな歪む。だけど、それを認識できる人間が不確実性の時代においてリーダーシップを持てる。
認知の歪みとは、人間にもともと搭載されている脳の癖(バイアス)のことです。
例えるならば、認知の歪みがレンズとなって、現実の姿を正しく認識できなくなってしまっているようなイメージです。
昔は(多分)役に立っていた?
おそらく、文字通り食うか食われるかの戦いにいつも晒されていたサバンナの時代では、一瞬の判断が人間の生死を分けていました。
ゆっくり思考しているヒマなど無い当時には、こうした直感的な思考が生存の役に立ったのでしょう。
しかし、生存競争からは解放された代わりに、社会やコミュニティとの関わり方が複雑になった現在では、 野生の時代の名残が「認知の歪み」として現れ、人間を悩ませています。
人間には「認知の歪み」がDNAレベルで組み込まれているため、みんな例外なくハマるというわけです。
「認知の歪み」よくある10パターン
1.全か無か思考
いわゆる完璧主義とも言われています。
一般的にエンジニアがオーバーエンジニアリングしがちなの、職人的な完璧主義とか障害起こしたくないとかそういうのがあると思うけど、それ以外で、怒られたくないとか、無能に見られたくないと言った心理的安全性の問題も結構ありそうだよなーとか思うなどしている。
— songmu (@songmu) 2018年12月16日
一般的にエンジニアがオーバーエンジニアリングしがちなの、職人的な完璧主義とか障害起こしたくないとかそういうのがあると思うけど、それ以外で、怒られたくないとか、無能に見られたくないと言った心理的安全性の問題も結構ありそうだよなーとか思うなどしている。
ツイートのように、全か無か思考は、他人のネガティブな反応から自分を守るために生まれたバイアスです。
一番問題なのは、面倒くさいと思っていることや逃げることの言い訳に完璧思考を使ってしまうことです。
一見、完璧になるまで行動しないことで自分を守っているように見えると思います。
しかし、やらなければならないことを先延ばしにすることは、 問題をより難しくしたり精神的な負債を蓄積してしまうのでおすすめできません。
2.一般化のしすぎ
たった一つの少ないサンプルを全てに当てはめてしまうことです。
例えば、新卒で入った会社で働き方や職場の雰囲気が合わなかった時、 「会社員」という働き方そのものをダメだと結論づけてしまうことです。
3.こころのフィルター
ポジティブな出来事は徹底的になかったことにして、気分が暗くなるような出来事で自分の世界は満たされていると感じられてしまう傾向です。
極端な例で言えば、学校のテストで90点を取って高い評価をもらったのに、間違えた10点の方だけに着眼して落ち込んでしまうということです。
4.マイナス化思考
プラスな出来事もネガティブにすり替えて考えてしまうことです。
こころのフィルターはプラスな出来事をなかったことにしますが、マイナス化思考”は良いことを悪いことに置き換えてしまうというものです。
応援してくれる人の言葉を素直に受け取ることが出来なかったりします。
5.結論の飛躍
相手の断片的な行動や発言だけで相手の心を読みすぎたり、将来を決めつけてしまってしまうことです。
例えば友人に連絡したのに返事がなかったような場合、 単純にメッセージを見てなかっただけかもしれなかったのに、「友人に嫌われてしまった」と結論づけてしまうことなどです。
6.拡大解釈と過小評価
短所を拡大解釈して、長所を過小評価してしまうことです。 自分の能力に自信がない人はこの傾向にあります。
特に、自己評価が下がるような情報を自分でどんどん集めてしまい更に落ち込む「ネガティブなループ」に陥ってしまうのだけは避けなければなりません。
7.感情的決めつけ
普通、事実に対して先に思考が反応し、それから感情が決まります。
つまり、ひとつの出来事に対してポジティブな気持ちを抱くか、ネガティブになるかは後出しで選択できるというわけです。
しかし「感情的決めつけ」に陥っている場合は、感情が先走ってしまい、評価が感情に引っ張られてしまいロジカルな判断ができなくなってしまいます。
「自分がムカついているのは、あいつが仕事ができないからだ」と自分の中で不当に周囲の評価を下げてしまい、人間関係がうまくいかなくなる要因となります。
8.すべき思考
完璧思考に近いのですが、理想から外れた出来事を受け止められない傾向です。
「ブログは毎日更新しなければならない」といった感じです。 すべき思考の厄介なところは、他人にも自分の理想を押し付けてしまうことです。
ビジネスの現場でもよくありがちですが、相手に過度な期待を抱いて勝手に裏切られた気持ちになります。
9.レッテル貼り
未知のものに対して、自分の知っているものを当てはめて固定化してしまうことです。
自分の狭い世界の中で思考や行動が制限されてしまい、成長の機会を失ってしまうことになります。
なかなか自分の殻を破れない若手ビジネスマンにこの傾向が強いです。
10.個人化
起こった問題に対して、必要以上に自分に責任を感じてしまう傾向です。
著名な経営者が組織論などを語る記事などで、他責思考はよくないと言っているのは耳にします。
一方で、逆に行き過ぎた自責思考も、個人の能力低下に繋がり結果として組織の生産性を阻害します。
認知の歪みを回避する簡単な方法
紙とペンで感情を記録
述べてきたように「認知の歪み」は10個もありますが、紙とペンもしくはエクセルを使ったかんたんな方法で対策することができます。
下図のフォーマットに沿って自分の感情を毎日記録していくだけです。
「今どんなバイアスにかかっているか」「自分がかかりやすい認知の歪みは何か」を客観的に把握することが出来ます。
図:トリプルカラム法
あまりにもシンプルで拍子抜けしそうですが、この方法は認知行動療法という分野ですでに効果も実証されています。
トリプルカラム方の詳細やその他の方法については、こちらの本に詳しく掲載されています。
人間の認知と行動に関する心理学の分野において名著とされており信頼性が高いです。
あんまり分厚い本には抵抗があるという方向けに、コンパクト版もあります。
オンラインカウンセリング(誰かに話す)
「日記はなかなか続かない、、、」という方は誰かに手伝ってもらって感情を言葉にしていきましょう。
友人に話すのもいいですが、オンラインカウンセリングサービスの「cotree」 がおすすめです。
私は、実際にcotreeのユーザーに感想を聞いたこともありますが、
あくまでお客さんとカウンセラー関係なので、家族や友人などには遠慮してしまいがちな方も相談しやすいようですね。
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【リアルな評判/口コミもあり】cotreeでメンタルケア!失敗しないためのレビューまとめ
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