【書評】『無印良品MUJI式世界で愛されるマーケティング』に学ぶ「特徴のない」ブランド戦略とは?

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この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。

以前、ブランディングを学べる書籍を紹介しました。

参考:【ブランディング本/書籍】実際に参考になったおすすめ10選。

その中でも無印良品(MUJI)のマーケティング戦略を解説した書籍『MUJI式 世界で愛されるマーケティング』の評判がよかったので、この一冊を掘り下げて行きたいと思います。

本書の中でも、特にMUJIの常識はずれなブランド戦略にフォーカスしてまとめて行きます。

ブランドレスなブランド

MUJIは自社の製品ブランドを押し出さない戦略を取っています。

パッケージなどのクリエイティブを見ても、無印であることがわからないことが多いです。

※無印良品HPより:2018年11月時点

「それ以外」というポジション

というのも、MUJIはあえて個性を追求しないことを基本方針としているからです。

一般的にブランドとは他社の追随を許さないように独自のポジションを追求するもの。

一方で、MUJIは「特徴がない」ということを貫き通すことで、「それ以外」という特異かつ普遍的なポジションをとることに成功しています。

「それ以外」というポジションで普遍性を身に付けることで、地方出店や海外進出の際のローカライズにも適応し、

時系列的な流行りに左右されることも少なくなるという効果をもたらしています。

これ『で』いいという思考法

普通、企業はユーザーに深く刺さる製品やメッセージを届けるために、ペルソナを設定し、個人の細かなニーズに答えようとします。

基本的な思考としてユーザーにはファンになってもらい、「これ『が』いい」と思ってもらうことをゴール設定としています。

MUJIの場合は、不特定多数の人がだいたい満足できる「これ『で』いい」といえる水準を思想とし商品を開発しています。

最大公約数的なターゲット設定

一貫して普遍性を志向するMUJIは、顧客層を絞らないことで最大公約数を目指しています。

マーケティングの基本的な考え方では、「全員に好かれようとすると誰にも好かれない」というセオリーがあるにも関わらずです。

実際、製造の行程では染色などが省かれ、一見すると特徴がなく質素な製品ラインナップです。

どの家庭においてあったとしても暮らしに自然に溶け込むものづくりへの意識が徹底されています。

セオリーのアンチテーゼを行く

これまでにもご紹介していた通り、

マーケティングや経営戦略のセオリーの真逆をいく手法を多く採用しています。

デザイナーのネームバリューに頼らない

これも既存の競合ブランドに対するアンチテーゼですね。

例えばユニクロの場合は、有名デザイナーの佐藤可士和氏がチーフデザイナーとして就任したニュースが大きな話題となりました。

これはビッグネームを起用した認知度的なメリットを最大限に活用している例だと言えますね。

対してMUJIは、深澤直人氏など一流のプロダクトデザイナーを起用しているにも関わらず、誰がデザインしたかをセールスで利用することはありません。

「選択と集中」をしない

限られた資源の中で最大限の成果を上げるため、基本的に小売業はユニクロと言えば衣類、ニトリと言えばインテリアなど、各々の得意とする大きくはみ出すことはありません。少なくともシナジーがある分野に広げるに留まることが効率的だと考えられています。

MUJIはこうした経営的なセオリーにも反し、製品ラインナップを衣服から生活雑貨、インテリア、食品まで広げています。

※無印良品HPより:2018年11月時点

メタ的にみると「選択と集中」をどこよりも実践しているという風にも見えますね。

以上のように、あえてセオリーに反した行動を一貫することで、競合が真似できない状態を作り出す戦略は、

成功している企業の多くに共通して見られるポイントだと考えられています。

他社の事例も合わせて知りたい場合は下記の書籍で詳しく紹介されています。

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