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PR3.0カンファレンスに来ています。
ゲストが超豪華 pic.twitter.com/t9FxWkpaTb— kuma (@startup_marke) 2018年11月27日
本日は所属企業の広報担当として、「PR3.0 CONFERENCE」に参加してきました。
https://blog.pr-table.com/conference2018/
広報の目的の一つとして人事/採用があり、今日のカンファレンスの中でも採用や既存社員に向けたインナーブランディングをテーマとしたセッションが複数みられました。
今回はイベントレポートとしてカンファレンスの内容をまとめつつ、採用広報のトレンドと方法論について掘り下げて考えていきたいと思います。
採用広報トレンドの変化
ネットで企業に関する情報が簡単に手に入るようになったことで、採用においても候補者に提供する説明会などのコンテンツの重要性が高まってきました。
例えば新卒採用の現場において、学生向けの説明会の満足度が平均9点の際は、その後のエントリー率が90%を超えるのに対し、
平均8点になるとエントリー率が45%に低下し、たった1点の差であっても倍以上の開きがあるというデータがあるそうです。
また、コンテンツの感想は口コミサイトなどで来年度以降も残り、企業の採用力に影響してしまうということも大きな変化です。
最近の候補者の多くは、事前に口コミサイトで調べてから説明会への申込みを応募をしてきます。
一度でも中途半端なコンテンツを提供してしまうと、「実際、説明会に行ってみると大したことなかった」などのような評判を残されてしまいます。
優秀な人材を採用できることで有名なサイバーエージェントの場合は、
会社説明を廃止して採用サイトに説明動画を載せたり、時代の変化をうまく読み取ってコンテンツを最適化しているようです。
※年度によって説明会を行うこともあるかと思います。ご注意ください。
刺さる採用広報コンテンツとは?
では良い採用コンテンツとはどのようなものを指すのでしょうか?
会社の説明コンテンツなどは世の中に溢れており、採用候補者は大量の情報を取捨選択しなければならない立場です。
候補者にとって何か学びとなる「お土産」が設計されておらず、延々自社のことばかり話す会社には人が集まりません。
採用広報で一番の失敗パターンは、とりあえず始めてダラダラとコンテンツを作り続けることです。
経営に結びついた質の高い情報を発信していくことが求められ、コンテンツには次のような3つの素材を集めて盛り込む必要があります。
- その会社しかない事実(他社がやっていないこと)
- エピソード(事例)
- 具体的な数字
また、採用コンテンツから会社の「体臭」が漂ってくるようになるかどうかが、良いコンテンツを見極める基準になります。
企業の「体臭」とは、Philosophy(理念・目的)、Profession(仕事・事業)、People(人材・風土)、Privilege(特権・待遇)のうち、どれを重視する会社なのかが分かる状態です。
例えば外資系のコンサル会社などの面接や説明会の際、Philosophy(理念・目的)に関する質問やトークは少なく、
ロジカルな思考力が試されるProfession(仕事・事業)に寄ったコミュニケーションを行う傾向があります。
結局は、ありのままの自社の姿を伝え入社後のギャップが出ないよう、コンテンツを作っていくことが企業に求められる採用広報の指針となりそうです。